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訪問診療(往診)を受けるには?条件・内容や注意点・ルールを解説

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ご自身や大切なご家族の体調が気がかりで、「病院に通うのが身体的に負担…」と感じていませんか?

「訪問診療」や「往診」という選択肢は知っていても、具体的に何が違うのか、自分たちは利用できるのかと悩む方も多いはずです。


この記事では、羽曳野市(富田林市/柏原市エリア※駒ヶ谷駅・古市駅周辺)で地域医療を支える厚和会が、訪問診療と往診の明確な違いから利用条件、注意点までを徹底解説。

いざという時に慌てず、ご自身とご家族の安心のために最適な選択をするため、ぜひ最後までご覧ください。

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訪問診療とは

ご高齢や病気などが理由で、お一人での通院が難しくなった方のために、医師や看護師がご自宅や入居施設へ定期的・計画的にお伺いする医療サービスです。

あらかじめ作成した診療計画に基づき、診察やお薬の処方はもちろん、採血や簡単な検査、床ずれの処置といった、病院の外来と変わらない医療をご自宅で受けられます。

往診とは

ご自宅で療養されている方の体調が急に悪くなった際に、ご本人やご家族からの連絡を受けて医師が駆けつける緊急時の医療サービスです。

定期的に伺う訪問診療とは異なり、「急に高熱が出た」「転んでケガをした」といった、予測できない事態に対応することを目的としています。

往診と訪問診療の違い

訪問診療と往診の最も大きな違いは、医療を提供するタイミングが計画的かどうかにあります。

訪問診療は、あらかじめ立てた診療計画に沿って「毎週〇曜日の〇時に」といった形で定期的にご自宅へ伺い、継続的な健康管理を行うものです。かかりつけ医が定期的に様子を見に来てくれます。

それに対して往診は、急な発熱や体調の悪化といった予測できない事態が発生した際に、ご家族からの連絡を受けて緊急で駆けつけます。

訪問診療と往診が可能な診療科目

ご自宅で受けられる医療は、風邪や生活習慣病といった内科のイメージが強いかもしれません。

しかし実際には、非常に幅広い診療科に対応しています。

ここでは、訪問診療と往診でそれぞれどのような診療が受けられるのかを具体的にご紹介しますね。

訪問診療で対応往診で対応
診療科目幅広い診療に対応。精神科や神経内科、皮膚科、眼科、耳鼻科、整形外科なども相談できる。

計画的に多数科目・多職種でチーム体制を組みやすい。
法的に対応している診療科目は訪問診療と同様。

往診はかかりつけ医の提供する範囲に制限されやすい傾向がある。

訪問診療が可能な診療科目

内科に限らず、幅広い診療科目に対応しているのが特徴です。循環器や呼吸器といった専門領域まで、かかりつけ医として総合的に健康状態を管理します。

さらに、床ずれの処置(皮膚科)、関節の痛み(整形外科)、気分の落ち込み(心療内科・精神科)など、多岐にわたる症状の相談が可能です。

これまで複数の病院に通院されていた方も、訪問診療を利用することでご自宅での総合的なケアを受けられます。

私たち厚和会では、内科・外科・心療内科・精神科の訪問診療を提供し、患者様のさまざまな状態に対応できる体制を整えています。

往診が可能な診療科目

基本的には訪問診療と同様に幅広い診療科目が対象です。

急な発熱や腹痛といった内科系の症状への対応が中心にはなりますが、それだけではありません。

例えば、転倒によるケガ(整形外科)、急な皮膚トラブル(皮膚科)、気分の大きな波(精神科)といった、さまざまな状況で専門的な診療を受けることが可能です。

突然の体調変化であっても、まずはかかりつけ医に相談することで、症状に応じた適切な対応をしてもらえるでしょう。

参考:医療法人厚和会ぶどうの家診療所:診療内容

訪問診療と往診を受けるための条件

訪問診療や往診は、誰もが自由に利用できるわけではなく、いくつかの条件やルールが定められています。

ここでは、それぞれの条件やルールについて詳しく解説します。

訪問診療往診
条件自宅や施設で療養している。

通院が困難で、医師が訪問診療の必要があると判断した人。
通院が困難で自宅などで療養している。

患者からの訴えで、医師が緊急性があると判断した時。

計画的な訪問診療とは異なり、予定外・臨時の対応をする。
ルール一般的には月2回の訪問回数と決められている。

医療機関から患者さんの家まで16km圏内までの対応。

ショートステイのような一時的な滞在先へは訪問できない
日程や回数は決まっていない。

医師の判断で、必要があれば範囲外でも訪問できる。

一時的な滞在先へも、医師が対応できれば往診してもらえる。

訪問診療を受けるための条件

年齢や病名で一律に決まるわけではなく、「ご自身の力で病院に通うことが困難である」という状態が条件となります。

例えば、寝たきりの方や歩行が難しい方はもちろん、認知症のため常時付き添いが必要な方も対象です。

患者様の身体状況や生活環境などを総合的に見て、医師が「定期的な訪問による診療が必要だ」と判断することで、サービスの利用が開始されます。

訪問診療のルール

計画的かつ安定した医療を提供するために、いくつかの基本的なルールが存在します。

まず、訪問は月に2回など、あらかじめ決めたスケジュールに沿って行われるのが一般的です。

また、緊急時に迅速な対応ができるよう、訪問範囲は医療機関から半径16km以内が原則とされています。

そして重要なのが、訪問先は患者様が日常的に生活しているご自宅や施設に限られるという点です。
そのため、ショートステイのような一時的な滞在先への訪問は原則として認められていません。

往診を受けるための条件

通院が困難な方が急に体調を崩し、医師が「緊急の対応が必要」と判断した場合に利用できます。

往診の対象者で訪問診療と違うのは、その利用タイミングが予定外であるという点です。

定期的な訪問診療とは異なり、患者様やご家族からの「急に熱が出た」「転んでしまった」といったSOSを受けて、医師が緊急性を認めた場合にのみ行われる医療サービスになります。

往診のルール

往診は緊急時の対応であるため、訪問診療とは異なる柔軟なルールが適用されます。

突発的な事態に対応するものなので、訪問診療のような「月2回」といった回数や曜日の決まりはありません。

体調が悪化した際に、その都度依頼する形です。訪問診療では原則訪問できないショートステイ先でも、医師が対応可能であれば往診を受けられます

訪問診療と往診で実施する内容

訪問診療や往診のサービスで具体的にどのような医療が行われるのかを詳しく見ていきましょう。

訪問診療往診
実施内容診察や治療、薬の処方、健康管理をする。

転倒や床ずれの予防、栄養指導などを行う。

療養生活に関する相談を受ける。
突発的な症状への対応。

その場での診察、応急処置、必要な薬の処方。

入院や救急搬送の必要性を判断する。

訪問診療で実施する内容

訪問診療の役割は、単に病気を治療するだけでなく、患者様が安定した療養生活を送れるよう総合的に健康を管理することです。

定期的な訪問では、診察やお薬の処方はもちろん、血液検査や血圧測定なども行います。

さらに重要なのが、転倒や肺炎、床ずれといった入院につながりかねないトラブルを未然に防ぐための予防的なケアや栄養指導です。

また、患者様やご家族が抱える療養生活の不安について相談に乗ったり、今後の治療方針を一緒に考えたりすることも大切な役割となります。

往診で実施する内容

急な発熱やケガなど、突発的な症状への応急処置が中心となります。

ご自宅に到着した医師は、まず患者様の状態を診察し、何が起きているのかを迅速に判断します。

そして、その場で点滴を行ったり、痛みを和らげる薬を処方したりと、症状を落ち着かせるための処置が主です。

診察の結果、ご自宅での対応が難しいと判断した場合には、速やかに入院先を手配したり、救急搬送を指示したりするのも往診の重要な役割となります。

訪問診療の対象者

訪問診療は、病気や高齢でご自身での通院が難しくなった方が対象です。

例えば、寝たきりの方や人工呼吸器などの医療機器により外出が困難な方、また退院後や終末期をご自宅で過ごしたいと希望される方などが利用されています。

往診の対象者

往診の対象者も、基本的には訪問診療と同じく「ご自身での通院が難しい方」です。

寝たきりの状態で急に発熱した、在宅医療を受けている方の容体が悪化したなど、病院に行けない状態で緊急の対応が必要な方が利用します。

訪問診療と往診を利用する流れ

計画的な訪問診療と、緊急時に利用する往診とでは、申し込みの手順が異なります。

ここでは、それぞれのサービスを利用する際の流れを具体的に解説します。

訪問診療往診
利用する流れ①ケアマネジャーやかかりつけ医、地域の窓口に相談。

②医療機関の担当者と面談し、サービス内容を確認

③事前に決めた日時に、医師や看護師が訪問する。
①かかりつけの訪問診療医や、往診対応可能なクリニックに電話。

②現在の症状を伝える。

③医師が往診の必要性を判断し、訪問時間などの調整を行う。

訪問診療を利用する流れ

訪問診療の利用は、まず担当ケアマネジャーやかかりつけ医へ相談することから始まります。

次に、紹介された医療機関の担当者と面談し、サービス内容や費用に納得できれば契約を締結します。

契約後は、事前に決めたスケジュールに沿って医師が定期的に訪問し、計画的な診療が開始です。

往診を利用する流れ

往診は、訪問診療のような事前の契約は必要ありません。

体調が急変した際に、かかりつけ医などへ直接電話で依頼します。その際、現在の症状を詳しく伝えることが大切。

医師が緊急性を判断後、時間を調整して駆けつける流れです。

ケアマネジャーを介さず、医師と直接やり取りするのが特徴ですね。

訪問診療と往診での注意点

訪問診療と往診は、在宅療養を支える心強いサービスですが、利用する上で知っておきたい注意点も存在します。

それぞれの特性を理解し、事前にポイントを押さえておくことで、より安心してサービスを活用できるでしょう。

訪問診療での注意点

ご自宅での療養は、ご家族の協力が不可欠です。一人で抱え込まず、役割分担を決めておくことが大切となります。

また、医師や看護師はご家族を支えるチームと考えましょう。

不安な点は訪問時に遠慮なく相談してください。

万が一に備え、緊急連絡先や連絡すべき状況を事前に確認し、家族間で共有しておきましょう。

往診での注意点

往診は緊急対応のため、病院のように高度な検査や処置はできません。

症状によっては入院や救急搬送が必要になる場合もあります。

また、夜間や休日の利用は追加費用がかかることを覚えておきましょう。

かかりつけ医が往診に対応していない可能性もあるため、事前に確認しておくと安心です。

訪問診療と往診は併用できる

訪問診療と往診は、併用が可能です。

むしろ、この2つを組み合わせることで、より手厚い在宅医療が実現します。

普段は訪問診療で計画的に健康管理を行い、万が一容体が急変した際には、かかりつけ医が緊急で往診に駆けつけてもらえます。

このように連携させることで、日々の安心と緊急時の両方を備えることができます。

訪問診療や往診でよくある質問

多くの方が気になるであろう質問とその答えをまとめました。

費用はどれくらいかかりますか?

医療保険が適用され、ご自身の負担割合に応じた金額です。

ただし、定期訪問に加えて検査や緊急の往診などを行った場合は、別途費用がかかることを覚えておきましょう。

緊急時や夜間でも対応してもらえますか?

24時間365日対応の緊急連絡先をご案内します。

まずは電話で状況をお聞かせください。

医師の判断で、緊急訪問や入院の手配など、その時に最適な対応をします。

薬は自宅まで届けてもらえますか?

基本は処方箋をお渡しします。

ご希望があれば、ご自宅までお薬を届けてくれる薬局をご紹介することも可能ですので、お気軽にご相談しましょう。

別途配達料が必要な場合がありますので、その点はご注意ください。

訪問診療と他の介護サービスは一緒に利用できますか?

はい、併用できます。

デイサービスや訪問看護など、他の介護サービスと時間が重ならないよう、担当のケアマネジャーが訪問日時を調整してくれるのでご安心ください。

まとめ:訪問診療と往診の特徴を踏まえて、利用の準備をしましょう

今回は、訪問診療と往診の違いを中心に、それぞれの内容や利用条件、注意点などを解説しました。

あらかじめ計画を立てて定期的に伺う「訪問診療」と、急な体調変化に対応する「往診」。この2つの違いを正しく理解しておくことで、いざという時に親御さんのために最適な選択ができます。


大阪府羽曳野市やその近郊で在宅医療をご検討中なら、厚和会へお気軽にご相談ください。

厚和会では内科・外科・心療内科・精神科の訪問診療に対応し、患者様とご家族に寄り添った医療を提供します。

まずは専門家に相談することから、安心の在宅療養を始めましょう。

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